心温まる物語『小さな村の物語』を観て

忘れかけている『心豊かに暮らす』とは?

 

10年くらい前から『小さな村の物語』という

TV番組を観ています。

イタリアに点在する小さな村の人々の普段の営

みに焦点をあてて、美しい自然の中で、心豊か

に暮らしている人々の人生のドラマを紹介して

います。

ありのままで幸せがあったり悲しみがあったり

ナビゲーターの三上博史さんの落ち着いたナレ

ーションが番組を引き立てています。

 

今回は、イタリアの中部トスカーナに佇む村ラ

イヤティコに住む男性の12年前と昨年のでき

ごとを紹介していました。

そのストーリーを紹介すると、

 

主人公は、新聞販売店の主。村の広場で

1年365日、休まず店を開けていた。

元々は新聞売りから始めたが、日用雑貨な

ど村人の暮らしに必要なものも揃っている。

あれから12年、店主は87歳になったが、

まだまだ現役で働いている。朝一番に広場

から遠い家まで新聞を届ける…村人のために

働くことが幸せなのだ。また、ボランティア

の救急隊をつくるなど、村人からの信頼も

厚い。彼には大切にしている‟あるもの”があ

った…。

 

およそ30年間、1日も休まず働いて、村から

出たのは1度だけ妻にせがまれてローマに行っ

たくらいとのこと。

観はじめは、『1日も休まず、家族と余暇を愉

しむこともせず、他の世界へも行ったことがな

いなんて、なんと淋しい人生なんだ』と思いま

した。

 

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しかし、さらに番組を観ていくと…。

 

彼のことを知らない村人は1人もいない。

村人が急病になっても救急車が来るまでに何時

間もかかり、救える命を救えなかったため、彼

は救急隊をつくって、自ら救急士の資格を取っ

て、村人の命を何人も救った。

彼は親せきから葬儀屋を譲り受けていて、村人

の葬儀を司った。

彼が大切にしている”あるもの”とは、亡くなっ

た村人の日を記した手帳で、村人ひとりひとり

のことをいつまでも忘れないためという彼の村

人への優しい想いだったのです。

 

これを観た時に

彼にとっては『すべての村人が家族』であり、

彼にとっては『この村が全ての世界なんだ』と

感じました。

彼の心の広さ、温かさにとても感動しました。

 

忘れかけている『心豊かに暮らす』ということ

を問いかけてくれている気がします。

これからも、心温まるこの番組を観ていこうと

思います。

 

            本日は、この辺で。