家族に振り回され、事なかれ主義だった少年は、成長していく!
『西加奈子』さんの『サラバ』を読みました。
ネタバレしますが、冒頭を少し紹介しますと…
『圷 (あくつ) 歩』は、物静かな父『憲太郎』と
自己主張が強くて、自由奔放な母『奈緒子』、
強烈な個性の姉『貴子』の4人家族。
歩は、憲太郎の海外赴任先だった『イラン』で
産まれた。イラン革命のため、大阪に帰国して
幼稚園、小学校生活を無難に送るが、貴子は、
奇抜な行動から『ご神木』と、疎まれていた。
その後、憲太郎が『エジプト』へ赴任すること
少年と出逢う。2人は『サラバ』を合言葉に、
親友になり、彼の家族にも、可愛がられる。
ある日、両親が離婚すると告げられ、ふたたび
帰国することになり、ヤコブと悲しい別れを。
家族に振り回され、事なかれ主義だった歩は、
成長を遂げていく…。
『直木賞』を受賞した長編小説は、読み応えが
ありました。
無欲な父、身勝手な母、信じられるものを探し
続ける姉、他人から観た自分に捉われ続ける弟
そんな彼らを見守る祖母や、伯母達の個性が、
思い浮かんで、繰り広げられるエピソードが、
面白くて、飽くことがありませんでした…😀
姉に『自分が信じるものを、誰かに決めさせて
はいけない』と云われ、両親が、離婚に至った
経緯を知って、弟の心が変化していく場面は、
感動を与えてくれました。
イランで産まれ、エジプトで幼少期を過ごした
作者らしい『気付き』と感じたのは、帰国後の
『カルチャー・ショック』の数々…スーパーの
品数と清潔さ、レトルト袋『ここから開けて』
の矢印や『電車が1分遅れて、お詫び』『値段
交渉不要のタクシー』…とても笑えました…😁
本日は、この辺で。