何かを変えることも、伝統を守り続けていくことでは!
毎週日曜の朝は、NHKの番組『イッピン』を
観ています。磨き抜かれた伝統工芸の技を駆使
した、色鮮やかな装飾品や、繊細な和製品など
まさに『逸品』を紹介しています。
今朝は、昨年11月の再放送で『あかり』とい
うテーマで3つのランプシェードを紹介してい
ました。
紹介された中で、目を引いたのは、ガラス製の
ランプシェードです。
あかりを灯してない時には、まるで陶磁器のよ
うな表情なのですが、あかりが灯ると、影絵の
ような光の模様が浮き上がって、なんともいえ
ない温かさを感じるのです。
愛知県瀬戸の工芸士が独自に考案した方法で、
ガラスが冷めないうちに、表面にアルミホイル
を不規則に重ねて貼りつけて、敢えて焼き物の
ようなゆがんだ形状に。
冷ました後に、貼り付けたアルミホイルをとこ
ろどころ剥がしておき、硫黄を溶かした水に浸
けることを繰り返すと、焼き物のような風合い
が生まれるとのこと。
なんとも独創的な手法にとても感心しました。
その工芸士は、陶芸家を目指していたのですが
たまたま見かけたガラス造りに魅せられて、ガ
ラス工芸士になったというのです。
そして、ガラスの持つ『堅い』『冷たい』表情
を陶磁器のような『柔らかい』『温かい』風合
いに変えたかったと話していました。
伝統工芸は古くからの手法を守り続けることも
大切だと思うのですが、何かを変えて、新たな
創造をして、付加価値を追求していくことも、
伝統を守り続けていくことではないかと感じま
した。
この個性的で、斬新な『あかり』、温かくて、
ぬくもりを感じて、朝からほんわかした気分に
なりました。
本日は、この辺で。