『諸葛孔明』上巻を読んで!

期待外れと、新たな期待、想定外を愉しむ!

 

退職後の夢の1つだった『徳川家康』全13巻

先々週、読み終えることができました。

次に読むことにしていたのは、30年ほど前に

古本屋で見つけた『諸葛孔明』上下巻でした。

 

学生の頃、歴史に興味があって『司馬遼太郎

さんの『項羽と劉邦』などを読んで、就職後は

通勤電車の中で『三国志』を読んで『孔明』の

赤壁の戦い』での智慧に、すっかり魅了され

その頃、この上下巻を見つけたのです。

 

作家は、『陳 舜臣 (ちん しゅんしん) 』という

元々の本籍は台湾で、神戸の出身という方で、

司馬遼太郎』さんと親交があったそうです。



三国志』は登場人物がとても多くて、しかも

『司馬遼』さんの人物寸評は、見開きページを

埋め尽くすほど長く、読むのが大変だった記憶

があります。

 

残念ながら30年経つと、忘れてしまっている

ので、今回は、主な登場人物や、できごとが、

どこで起こったかを後漢当時の地図に示して、

後からでも、思い返せるようにしました。



先日、上巻を読み終えたので、感じたことなど

を紹介しますね。

 

上巻では、『孔明』が誕生した181年から、

劉備』『関羽』『張飛』との出逢い、所謂、

三顧の礼』を経て208年の『赤壁の戦い

まで、一気に書き下ろされていました。

 

三国志』では『赤壁の戦い』が、クライマッ

クスで、『孔明』の巧みな戦術で、『曹操』軍

が撤退していくところが、奇想天外で、とても

面白かったのですが、『陳 舜臣』さんの描いた

赤壁の戦い』は、史実通りに並べたように、

あっさりしていて、正直に云うと、期待外れで

物足りなさを感じました。



でも、『陳 舜臣』さんは、後漢の時代背景と、

各武将が、なぜ戦うことになったのか、その時

ほかの武将は何をしていたのか、そして領民は

何を感じていたのかが、丁寧に描かれていて、

各々の場面を後で何度も、反復してくれるので

後漢の歴史が深く理解できたように思います。

 

反対に『三国志』の『赤壁の戦い』以降の話は

『司馬遼』さんも、興味が薄れた感があって、

尻つぼみな印象を受けていました。

なので、今回の下巻で、後漢、そして三国時代

が終焉に至るまでを詳しく知ることができると

思うので、愉しみなんです。

 

期待外れもあるけど、新たな期待もある、その

想定外を愉しまないとですね。

 

            本日は、この辺で。