『徳川家康』第3巻を読み終えて!

『謙虚になって、自らを省みる』『虚心になって、正しく活きる』

 

ここ数日晴天が続いていたので、ガーデニング

や散歩といった、アウトドアの趣味に没頭して

インドアの趣味である読書が遠のいてました。

退職後の夢のひとつである『徳川家康』ですが

昨日、今日と、しとしと雨の降る日だったので

第3巻を読み終えました。

 

歴史ものは、登場人物が多く、現代では使われ

ない難しい表現があって、読むのが大変ですが

描写に深みを感じたり、最近のドラマからは、

なかなか観られない、人徳とか、哀愁が感じら

れ、戦の駆け引きも面白いのです。

 

第3巻では、信長は浅井、朝倉を攻め滅ぼして

天下布武』への道を推し進めており、家康も

三河から遠江、浜松まで勢力を伸ばして、天下

に名を馳せる武将へとなっていくあたりです。

そうした中で、名将武田信玄の突然の死により

上杉、武田、織田、徳川の力のバランスが崩れ

やがて、天下統一の動きとなっていくのです。



徳川家康武田勝頼には、ふたつほど共通点が

あるように思います。

ひとつは家臣に恵まれていたこと。もうひとつ

は、若気の至りで勇んで挑み、惨敗したこと。

 

でもどうして、徳川は栄えていき、武田は滅ん

でしまったのか…ですよね?

 

家康は『三方ヶ原の戦い』で信玄にこっぴどく

負けて敗走したのですが、帰城後に鎧を解かず

みっともない自分の似顔絵を描かせて自省した

と云われます。

 

勝頼も、信玄亡き後に『長篠の戦い』で家康に

戦いを挑みましたが、惨敗しています。

勝頼の勇気は、信玄を凌ぐほどだったと云われ

ていますが、その父を意識するあまり、自らを

省みることや、参謀の意見に謙虚に耳を傾ける

ことをあまりしなかったと云われます。


『謙虚になって、自らを省みる』ことが両者の

運命を違えたのかもしれません。

 

また、『人心を掴む』という点でも、家康の方

が長けていたように思います。

矢継ぎ早に攻める勝頼に対し、民のため田植え

稲刈りが終わるまでは、籠城し続けて堪え忍ぶ

家康の人徳の違い。

 

自分を裏切った長篠城主の嫡男の嫁 (人質) を磔

にした勝頼に対し、その妹を生かそうと家臣の

嫁に迎えるよう指示をした家康。

その家康も始めは、勝頼に不信を抱く家来の心

をつかむ策と考えたが、天意に叶わなければ、

策に倒されようと、浅ましい考えをあらためて

虚心になって、その妹を救って、家臣の繁栄、

ひいては徳川家の繁栄をもたらしたとのこと。

 

『謙虚になって、自らを省みる』

『虚心になって、正しく活きる』

そう心掛ける人に、運命の扉が開いていくのだ

ろうと。

 

            本日は、この辺で。