一度しかない人生、好きなことを思いっきり!
一昨日に引き続き、映画の紹介をしますね。
3時間弱の長編ですが、ぜひ観てください。
お奨めします(ネタバレを含みます)!
『きっと、うまくいく』という2009年の、
インド映画。これまでインドの映画は観たこと
がなかったので、興味津々で観始めたのですが
冒頭から、離陸する飛行機の中で、携帯電話を
訊いた途端に、仮病を使って着陸させて、空港
から、さっさと逃げ出すというドタバタ劇で、
『なんだこりゃぁ、単なるコメディか?』と、
がっかりしたのですが、しばらく観ていくと、
熱い友情あり、ロマンスあり、社会風刺あり、
ミステリーありと、ミュージカルを織り交ぜて
進んでいく展開に、いつのまにか吸い込まれて
いきました。
親の望む大学に入学も、成績が振わずにいた、
動物の写真を撮ることが好きな『ファラン』と
貧しい家庭に育ち、一家の期待を背に必死に、
向学に励むが、自信が持てず、いつも神頼みの
『ラジュー』は、インドの大学『ICE』を卒業し
てから、行方知れずだった、もう1人の大切な
友人『ランチョー』を探すため、ガリ勉だった
『チャトル』から情報を得て、車で向かった。
『ランチョー』は、機械いじりが大好きな青年
で、成績優秀、曲がったことが大嫌いな性格。
ほかの学生が、単位取得や学位取得に励む中、
好きなことに打ち込み、堅物で陰険な学長に、
真っ向から意見し、対立する。
そんな彼の自由奔放で、まっすぐで優しい性格
に、『ファルハーン』、『ラージュ』は魅せら
れて、3人は大親友となっていく。
『ランチョー』が口にする『うま~く、いく』
という題名にも繋がる言葉で、友人を励まし、
鼓舞し、やがて『ファラン』は、親を説得し、
好きな動物の写真家へ、『ラジュー』は、一時
学長に利用されてしまい、自殺を図って、意識
不明になってしまうが、『ランチョー』の懸命
に励ます声に目覚め、いつもの神頼みを絶って
大学を卒業し、就職の内定を得るのであった。
10年ぶりに、『ランチョー』に逢うと、彼は
小学校を創立し、子供達に機械いじりの愉しさ
を学ばせているだけではなく、たくさんの特許
を持つ有名な科学者になっていたのでした。
『ランチョー』が『ラージュ』に云った『死の
床につく時に、後悔しないように』のように、
一度しかない人生、好きなことを思いっきり!
というメッセージが込められていて、いわゆる
『成績至上主義』といった学歴社会への疑問を
投げかけ、『増え続ける自殺』などの現代社会
の歪みを風刺していると感じました。
本日は、この辺で。